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11月だと言うのに汗ばむ日もあり、体調管理が難しいこの頃です。
先日の三連休を利用し、学生時代の恩師である干野宜大先生のリサイタルへ行ってきました。
場所は初めて伺いました、渋谷区松濤にある、タカギクラヴィア松濤サロンです。
プログラムはショパンのバラード全曲、ラフマニノフの前奏曲2曲、ソナタ2番でした。
大好きな曲で、これまでたくさん色んな方の演奏を聴いてきましたが、今回はまるで違う印象を受けました。
まず、前半に使用された楽器がスタインウェイCD75という、ホロヴィッツ愛用のピアノです。
休憩を挟んで後半は、ラフマニノフスタインウェイ。あのラフマニノフが使用していたピアノでした。
蓋の内側には、ラフマニノフの爪痕があるそうです!(客席の都合上、見えませんでした…)
外観は見慣れたピアノです。しかし、聴こえる音は初めて聴く音色でした。
言葉では説明が難しく、なんと表現すれば良いか…端的に言うと「音の伸びが少ない」でしょうか。
響かない、という訳ではなく、「ピアノ本来の音」を聴いた、そんな印象でした。
よく学生時代に「作曲された当時のピアノはこんなに響かない」と言われました。
時代も違うし、それは当然と思っていましたが、全く思い違いをしていました。
性能はもちろん、もしあのピアノに近い音色で作曲されていたのなら、私たちはこれまでの演奏方法を変えなきゃいけない、それほどまでに思えるほどのピアノでした。
主催されていたタカギクラヴィアの方もお話しされていましたが、今のピアノは誰が弾いても響かせることのできる作り。誰でも運転できる、現代のオートマチック車と同じ。
でも、昔のピアノは作曲家のためのピアノ。複雑な作りで、演奏するだけでも難しい。
このお話を聞き、自分のピアノを見直すきっかけとなりました。
楽譜をよく見る、というのはただ単に正確な暗譜をすることでなく、楽譜は単なる入り口。
弾き手は楽曲をより深く理解し、作曲家が望んでいた音を常に念頭に置いて演奏しなければならないと強く思いました。
小さなお子さまたちへの指導では、まずは楽譜をよく見て演奏する、技術的なことはもとより、自分なりの考え(イメージ)を常に持つよう指導してまいります。
今回得た感覚、気付きを自分の演奏だけでなく、指導へも活かしていきたいと思います。
段階 | レッスン時間 | 内容・使用教本など |
---|---|---|
導入 | 30分/回 | はじめてのお稽古~ブルグミュラー、エリーゼのために |
中級 | 45分/回 | ハノン、J.S.バッハ:インヴェンション、ソナチネ、保育士志望 |
上級 | 60分/回 | 音高音大受験志望 |